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シルエットを利用したマッチング戦略

関節パラメータはマッチング処理の進行に伴い、逐次的に決定される。実際に は、注目するリンクの子側の剛体部品をシルエット上へ投影し、シルエットと 剛体部品の影との重畳関係を関節パラメータ決定の指針とする。この重畳関係 をどのように評価するかについて、以下に考察を行う。

画像平面上に投影された剛体部品kの領域をとし、それ以外の領域を と表記する。また、もとのシルエット画像において、シルエット の存在する領域をS、それ以外の領域をと表す。いま、手指モデル 中のリンク選択順序に従って1番から番まで の剛体部品の位置が決定しているとすると、画像平面上の領域は表 1、図1のように四つに分類される。ただし、 であ る。各欄の矢印は、処理開始前から処理が進むにつれて各領域の面積がどのよ うに推移するべきかを示している。

  
表 1: 領域の種類

  
図 1: シルエットとモデルの影との関係(の場合)

マッチング処理の進行に際しては、以下の二つの条件が満たされねばならな い。条件(1)は手指モデルの影がシルエットからはみ出しては いけないことを意味し(外圧条件)、条件(2)は手指モデルの影 によってシルエットが全て覆われることを意味する(内圧条件)。

  

上記条件が満足されれば、マッチング処理終了時点でのマッチング評価値E は最小値0になる。





Yoshinari Kameda
1997年04月03日 (木) 17時00分27秒 JST